胃腸が未熟な赤ちゃんは、食事や生活リズムの乱れで、簡単に便秘になってしまいます。
そのため、腸の働き助けたり、便の排泄をスムーズにする食材を離乳食に上手く取り入れることが大切です!
そこで、離乳食に取り入れやすく、便秘に効果的な食材をまとめてみました!
調理しなくても簡単に取り入れられるものもあるので、ぜひお子さんの離乳食作りの参考にご覧ください♪
野菜
野菜に含まれる『不溶性食物繊維』は、腸内の水を取り込み膨らむので便の量が増えて、腸の運動を活発にする働きがあります。
※『不溶性食物繊維』は、食べ過ぎや水分不足で便秘を悪化させる危険性があります。水分を十分与えてバランスよく離乳食に取り入れましょう。
ほうれん草・小松菜
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
どちらも食物繊維が豊富な野菜ですが、特にほうれん草は、『水溶性食物繊維』と『不溶性食物繊維』のバランスがよく、便秘の改善効果があると言われています!
また、ほうれん草や小松菜は、ビタミンやミネラル豊富で、赤ちゃんが不足しがちな鉄分やカルシウムも含まれています。
さつまいも
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
不溶性食物繊維が豊富で、腸内の水分を吸収して便のカサを増やして排便を促します。さらにさつまいもに含まれる『ヤラピン』という成分は、腸を活発に動かして、便を柔らかくする効果があります。これら2つの効果で、昔から便秘に効果があると言われています。
甘くて赤ちゃんも大好きなさつまいもは、離乳食初期から取り入れやすい食材ですね。
かぼちゃ
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
不溶性食物繊維だけではなく、水様性食物繊維を含み、腸の調子を整えながら排便を促す効果があります。
さらに、かぼちゃに含まれるβカロテンは、体や肌の抵抗力を高めるので、肌トラブルや風予防の効果も期待される食材です。
ごぼう
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
× | × | 〇 | 〇 |
ごぼうは、特に食物繊維が豊富や野菜です。不溶性食物繊維だけなく、水様性食物繊維を多く含むので、相乗効果で便秘の改善が期待できます。
ただ、繊維の多いごぼうは、赤ちゃんの消化機能を考えると離乳食後期からがおすすめ。
後期からも、水にさらしてアクを抜いてから、細かく刻んだり、よく煮てから与えるようにしましょう。
海藻
海藻類には、ねばねば成分となる『水溶性食物繊維』が含まれています。水溶性食物繊維は、便の排泄を促すほか、腸内の善玉菌を増やして腸の調子を整える効果があります。
※『水溶性食物繊維』:『不溶性食物繊維』を1:2の割合で摂取すると、便秘改善に最も効果があると言われています。食物繊維の種類を考えてバランスよく与えるように心掛けましょう!
わかめ
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
× | △ | 〇 | 〇 |
食物繊維のほか、カルシウム、カリウムなどのミネラルが豊富な食材です。
ただ、噛みにくく、消化に悪いので、離乳食中期の後半からか後期からが一般的です。離乳食を作るときには、乾燥ワカメや生ワカメなど塩分を添加していないものを使い、水で戻して柔らく煮てから、細かくして与えるようにしましょう。
のり
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
△ | 〇 | 〇 | 〇 |
のりは、食物繊維にカルシウム、たんぱく質、βカロテンなど栄養豊富です。
ただ、喉のへばりつきやすい食材なので、最初は、細かくして、トロトロ状にしてから与えるようにしましょう。
焼きのりも使いやすいですが、私のおすすめは青のり。ふりかけのようにお粥やいつものおかずにかけて使えるので、とっても便利です♪ちなみに、保健師さん曰く、青のりは赤ちゃんが好きな風味のようです。
とろろこぶ
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
× | × | 〇 | 〇 |
非常に多くのビタミンと、ミネラルがバランスよく含まれていて、ふつうの昆布より栄養の吸収に優れている食材です。
ただ、低月齢の赤ちゃんには塩分が多く、消化が悪いため、離乳食後期から与えるようにしましょう!
ひじき
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
× | △ | 〇 | 〇 |
海藻の中でも鉄分が多い食材です。
離乳食で与えるときには、水でしっかり戻した後、やわらかくなるまで煮込んで、細かく刻んでからあげるようにしましょう。
こちらも消化に悪い食材なので、歯茎ですり潰せるようになった離乳食中期の後半~離乳食後期からがおすすめです。
きのこ
きのこには、野菜や豆類と同じく、不溶性食物繊維が多く含まれています。
しめじ
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
× | △ | 〇 | 〇 |
しめじには、リジンやビタミンDといった成長に大切な栄養素が豊富に含まれています。
くせが少なく、離乳食にも取り入れやすいしめじは、早ければ離乳食中期の後半から使用することができます。
ただ、繊維が多く、消化に悪いので、柔らかく茹でた後、細かく刻んでから与えるようにしましょう。
しいたけ
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
× | △ | 〇 | 〇 |
いい出汁にもなるしいたけも、食物繊維が豊富です。また、免疫力を高めると言われるβ-Dグルカンなどたくさんの栄養素が含まれています。
こちらも、繊維が多く消化に悪いので、早くても離乳食中期の後半からで、柔らかく茹で、細かく刻んでから与えるようにしましょう。
えのき
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
× | △ | 〇 | 〇 |
えのきは、食物繊維が多いだけでなく、キノコ類の中でもに特に『キノコキトサン』という整腸作用のある成分が多く含まれています。
腸の働きを活発にしてくれるので、たまった便の排泄も助けてくれます。
豆
あまり知られていませんが、豆類も食物繊維が豊富な食品のひとつです。
大部分は、不溶性食物繊維ですが、水溶性食物繊維も少なからず含まれています。
納豆
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
× | 〇 | 〇 | 〇 |
大豆を発酵させた納豆は、水溶性と不溶性の食物繊維がバランスよく含まれています!腸の調子を整えながら便の排泄を促すので、便秘解消のためには特におすすめしたい食材です。
きなこ
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
きなこ(大豆)は食物繊維なうえ、大豆オリゴ糖も含まれているため、便秘改善に効果があると注目されています!
この大豆オリゴ糖は、腸内の善玉菌のエサとなり、活性化するので腸内環境を整えてくれるので、継続することで、便秘の予防効果も期待できます。
そら豆・グリンピース・枝豆
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
そら豆やグリンピースなどの豆類も、食物繊維やカリウム・カルシウムなどのミネラルやビタミンが豊富に含まれています。
やわらかくゆでてペースト状にすれば、離乳食初期から食べることができます。甘みもあり赤ちゃんも食べやすいのでおすすめです。
果物
果物は水溶性食物繊維が豊富な食品です。
また、善玉菌の栄養となる成分が豊富に含まれているので、便秘改善に効果が期待できます。
みかん・オレンジ
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
柑橘系の果物の便秘改善効果は高いと言われています。
それは、皮や薄皮・筋に水溶性食物繊維が豊富に含まれていて、さらに善玉菌の栄養となり腸の働きを活性化させる『ペクチン』という成分が多く含まれているからです。
離乳食中期になれば、ある程度固形物も食べられるので、薄皮や筋も一緒に小さく刻んで食べさせてあげると、便秘改善には効果的です。
バナナ
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
バナナは食物繊維の他にオリゴ糖が含まれているので、善玉菌の働きで腸の調子を整えながら便の排泄を促すことができます。また、バナナには脂肪分も含まれているため、便を柔らかくする作用もあります。
リンゴ
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
リンゴには食物繊維の他に、ペクチンという水溶性食物繊維が含まれています。
これは、腸内の善玉菌を活性化して腸の調子を整える効果と、便を柔らかくして出しやすくする効果があります。
キウイ
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
× | △ | 〇 | 〇 |
リンゴと同じく、ペクチンが含まれており、整腸作用と便を柔らかくする作用で、便秘改善が期待できます。また、ビタミンやカリウム、葉酸などの栄養も豊富です。
ただ、アレルギーを起こす危険性おあるので、無理に早い時期から与える必要はありません。
乳製品
乳製品には、乳糖や動物性乳酸菌が含まれているものがあり、お腹の調子を整えたり、便を柔らかくしてくれる効果があります。
牛乳
牛乳に含まれるラクトース(乳糖)は、水分を取り込んで便を柔らかくしたり、善玉菌を増やす効果、悪玉菌の増殖を抑える効果があります。
※赤ちゃんに与える場合には、必ず加熱し、飲み物として与えるのは1歳以降からにしましょう。
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
× | 〇 | 〇 | 〇 |
ヨーグルト
乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌を含んでいるため、腸内環境を整え、便秘の改善に効果があると言われています。
なめらかで口当たりも良いので、赤ちゃんにも食べさせやすい食品ですね。
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
× | 〇 | 〇 | 〇 |
油
油に含まれる脂肪酸は腸の動きを活性化して、さらに油のヌルヌルで、便の滑りをよくして出やすくします。
サラダ油・ごま油など
離乳食後期になれば、焼いたり炒めたりするときに、少量の油を引くことができます。
離乳食にはサラダ油やオリーブオイルといった植物由来のものがおすすめです。さらに言うと、加熱や化学薬品で処理が行われていないフレッシュな、エキストラバージンオリーブオイルがおすすめです。
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
× | × | △ | △ |
バター
バターは乳酸菌が含まれているので、腸内環境を改善する効果があります。
ただ、油類は消化に悪いので、離乳食中期では無塩のものを選び、使用しても風味付け程度にしましょう。
初期 | 中期 | 後期 | 完了期 |
× | △ | △ | △ |
便秘には、食物繊維・乳製品・脂質・水分をバランスよく!
このように、便秘に効果があるとされている食材は、意外と多く、離乳食にも気軽に取り入れられると思います。
ただ、どれも偏って食べさせると、逆に便秘を悪化させてしまう場合があります。不溶性食物繊維や水溶性食物繊維、乳製品や脂質、そして水分をバランスよく与えるようにしましょう!
また、うちの子もそうでしたが、食べ物や水分を工夫しても便秘が改善しない場合も多いので、そんな時は無理をせず、一度受診してみて下さい。