私が第一子を緊急帝王切開で出産したときに気になったのが費用のこと…
手術して、どれだけかかるのだろう心配していましたが…なんとマイナスになるところか、20万円もプラスになったんです!!
ここでは、『帝王切開にかかるお金』と『帝王切開でもらえるお金』に分けて紹介して、どうして緊急帝王切開だと得をするのか…その秘密を教えたいと思います。
帝王切開にかかる費用の目安
帝王切開にかかる費用は、地域や医療機関によって差はありますが、総額50~70万円かかるとされています。
ただし、よく芸能人が出産している、ホテルのように豪華な病院は、費用が桁違いになるので…ここでは一般的な病院や診療所を目安に、その出産費用の内訳を見ていきたいと思います。
入院基本料 12万
部屋・リネン・食事・診察・看護など産科に入院することでかかる基本的なお金です。
この入院費は、施設によって大きな差がありますが、1日あたり1万5,000円くらいで、8日間(出産前2日、産後6日)病院にいたとして、12万円になります。平均でみると、公立病院より民間病院、民間病院より診療所(クリニック)が安い傾向があります。
ただし、ハイクオリティーな産科ではもっと高くなりますし、個室希望などがあれば、1日に10,000円なり5,000円がプラスされます。
帝王切開術 22万円
帝王切開術の単価は22万2,000円の一律ですが、自然分娩(経腟分娩)と違い、帝王切開は健康保険が適応するので、実際に自己負担する費用は、3割の66,600円となります。
分娩介助料 25万円
分娩介助料は、分娩時の助産師さんの介助や、新生児の処置にかかる看護費用になります。
この分娩介助料は、経腟分娩と同じく(経腟分娩では『分娩料』と名前が変ります)、全額自己負担で一般的な病院・診療所で25万円程になります。
ただ、施設によって大きな差があり、ハイクオリティーな産科では、60万円くらいするところも…!
また、分娩が夜間や休日になったときには、夜間・休日料金が加算されることもあります。
新生児管理料 5万円
これは健康な赤ちゃんの入院費です。
だいたい1日1万円なので、5日入院したとして5万円になります。
もし、何かしらの異常があって、処置や検査を追加した場合には、生まれたその瞬間から健康保険や医療費助成の対象となります。
検査・処置・薬代 2万円
採血などの検査代、傷の処置代、処置に使った消毒液やテープなどのお金です。
帝王切開の場合、普通分娩に比べて検査や処置が多くなるので、多少金額は大きくなりますが、手術に関わるものは健康保険が適応されて3割負担となります。
新生児の診察・処置・薬 2万円
お母さんだけではなく、赤ちゃんの診察料、血液検査やケイツーシロップなどの薬にもお金がかかります。
産科医療補償制度 1万6,000円
これは、出産時の事故で赤ちゃんが重い脳性麻痺になった場合、家族の経済的負担を補償する制度です。
私たちが支払う掛け金は、2014年までは3万円かかりましたが、2015年からは1万6000円に引き下げられました。
その他
その他、お産セット(スリッパや歯ブラシ、ショーツなどが入った入院セット1式)や、赤ちゃんが飲んだミルク、術後に使った腹帯、出征証明書など…こまごまとしたお金がかかります。
私の出産費紹介
<出産の概要>
- 昔からある地域に根付いた診療所で出産
- 平日夜間22時に入院し、翌日の昼に出産
- 陣痛促進剤まで使った末の緊急帝王切開
- 入院日~退院までトータル8日間
- 鎮痛剤、抗生剤、鉄剤、利尿剤など使用
<内訳>
入院費 | 10万3,000円 |
手術 | 22万2,000円 |
麻酔 | 8,500円 |
分娩介助料 | 21万1,000円 |
新生児管理料 | 5万円 |
母子管理料 | 5万8,000円 |
薬・処置・検査 | 4万 |
産科医療補償制度 | 1万6,000円 |
その他もろもろ | 3万円 |
このうち、手術代や手術に関わる処置・薬などが健康保険が適用されたので、請求額は合計48万円!出産育児一時金42万円から6万円はみ出る結果となりました。
正常分娩の費用は全国平均48万6376円で、帝王切開の場合は、正常分娩と同じくらいか少し高いくらいと言われているので、私は比較的安く収まったようです。
次は大事な、帝王切開で『もらえるお金』の話です!
今の段階で、マイナス6万円の私が、なぜプラス20万円になったのでしょう?
帝王切開でもらえるお金
出産育児一時金 42万円
健康保険に加入している人あるいはその扶養家族の方は、子供1人につき42万円がもらえます。
この出産育児一時金は『直接支払制度』を使うことで、病院が直接、保険者である全国健康保険協会や健康保険組合に申請してくれるので、お母さんは病院に42万円に収まらなかった差額のみ支払えばOKになります。出産前に大きなお金を用意しなくて済むので助かりますよね♪
私もこの制度を利用しましたが、難しい手続きは何もなく、病院の事務から渡された申込書を記入するだけでした!
ほとんどの産科ではこの直接支払制度がとられていますが、すべてではないので産科に確認してみて下さい。
高額療養費
先ほどお話したように、帝王切開や手術に伴う処置・薬などは、健康保険が適用されます。さらに、健康保険適用分の医療費は、所得ごとに1ヵ月間の自己負担限度額が設定されているので、その自己負担限度額を超えた分は、高額療養費として医療費が戻ってきます。
<所得と1ヵ月あたりの自己負担限度額>
所得 | 自己負担額 |
①月83万円以上 | 252,600円+ (総医療費-842,000円)×1% |
②月53万~79万円 | 167,400円+ (総医療費-558,000円)×1% |
③月28万~50万円 | 80,100円+ (総医療費-267,000円)×1% |
④月28万円未満 | 57,600円 |
⑤住民税非課税の人 | 35,400円 |
所得の月額とは、標準報酬月額のことで、基本給の他、残業代・交通費・家族手当などの手当を含んだ給与です。
※年3回以下の賞与(ボーナス)は含まれません。
例えば、
- 健康保険適用の医療費総額40万円
→3割負担になる前の額です - ご家庭の所得が③月28~50万円
この場合の【自己負担限度額】は、
8万100円+(40万-26万7,000円)×1%=8万1,430円となります。
医療費総額が40万円ということは、3割の12万円を自己負担していることになるので、自己負債限度額の8万1,430円を超えていることになります!
ということは【高額療養費】として戻ってくるのは、
12万円ー8万1,430円=3万8,570円となります。
我が家の場合、私は完全無職で、夫は低所得なので月の収入は28万円以下の④にあたります。そのため、多くの方より、多めに戻ってきていると思いますが…高額療養費は6万円近く戻ってきました!
つまり、病院で支払った6万円がそのまま高額療養費として戻ってきたことになります。
医療保険からの給付金
医療保険に入っている方は、入院給付金や手術給付金を受け取ることができます。この医療保険に入っているかが帝王切開で得をするポイントになります!!
入院給付金は日額×入院~退院までの日数もらえるので、日額1万円で8日間入院した場合、8万円もらえます。手術給付金は、保険により入院給付金×10倍~のところが多く、1万円×10倍とすると10万円を受け取ることができます。
私の場合、入院給付金が7,000円の保険に加入したので、入院給付金7,000円×8日間で5万6,000円、手術給付金が7,000円×20倍の14万円
合計19万6,000円を受け取ることができました。
妊娠前に医療保険を契約したときは、加入するか悩みましたが、保険の相談窓口で『病気やケガの可能性は低いかもしれないが、帝王切開になる可能性は高い』と言われ、念のために最低限の医療保険に入ることにしたのが、幸いしました♪
まとめ
予定外の帝王切開となると、お金の面も心配になりますが、ホテルのような病院で産まない限り、高額療養費制度もあるので、恐ろしいほど高くなることはないので安心して下さい。
さらに医療保険に入っていれば、私のように黒字にするこも出来ます♪
ただ、妊娠後に医療保険に入ると、いろいろな制限が制約があるので、給付金がもらえるかは事前に確認するようにしましょう!