初めての育児はわからないことばかり。親や祖父母のアドバイスはとっても貴重でありがたいものです。
しかし!!その貴重なアドバイスも素直に聞いてはいけない時があります。親が乳児を子育てしていたのはきっと20年くらい前、祖父母なんて40年以上は前の話でしょう。子育ても医療の進歩とともに常識が変わりました。昔は子育ての常識だったことも、今は逆に赤ちゃんやお母さんに悪影響を及ぼすとわかってきたことがたくさんあるんです!
そこで、私の実体験をもとに今と昔とでは異なる育児の新常識を紹介していきたいと思います!
目次
1、授乳前のおっぱいの乳首を消毒はしない
【昔】授乳前、おっぱいの乳首を清浄綿で消毒
【今】授乳前、おっぱいの乳首は消毒しないほうが良い
私は産後1週間、母が家に来て身の周りのことを手伝ってもらいました。
退院2日目くらいでしょうか、私が搾乳していると母に「消毒してから搾乳したほうが良いんじゃない?」と言われ、私も「そうか!赤ちゃんは免疫力も弱いしキレイにしたほうがいいのか!」と納得し、アフコールフリーの清浄綿をあかちゃん本舗で購入し、授乳前や搾乳前に使用していました。
だけど、産婦人科で授乳前や搾乳前に、おっぱいを少し絞って出してから消毒はしないで授乳や搾乳をしていたな~と不思議に思い、インターネットで検索してみたところ…
2000年頃までは、免疫力の弱い赤ちゃんを細菌やほこりから守るため、清浄綿で拭くよう指導されてきたようですが、2000年頃からは、そんなに細菌から守っていたら免疫力が付かない、逆に乳首についた多少の細菌やほこりくらいは口に入れよう!という見解に変りました。また、乳首の除菌は、乳頭が痛んで切れたりする原因となるので、止めたほうが良いようです。
汚れが気になる場合には、お湯で濡らしたガーゼでかるく拭くか、母乳自体に殺菌成分が含まれているので授乳前に絞って乳輪と乳頭に母乳をつけると十分な除菌効果が得られるようです。
2、お餅はおっぱいの出が悪くする
【昔】お餅を食べるとおっぱいの出が良くなる
【今】お餅を食べるとおっぱいがつまりやすく、乳腺炎になる危険がある
今のように食に恵まれていなかった時代、お餅や赤飯などもち米は栄養価が高いため、母乳の分泌をよくすると好んで食べられてきました。栄養不足であれば母乳の分泌は少なくなりますから、お餅を食べると母乳の出が良くなるというのは確かでしょう。
しかし、お腹いっぱい食べられる現在、お餅を食べすぎると栄養摂りすぎで母乳が必要以上に母乳が分泌されて、逆におっぱいがつまる原因になると言われるようになりました。
私は産婦人科の母親教室で、お餅は乳腺炎の危険性があると教えてもらって初めて知りましたが、もちろん親世代はそんなことは知らず…産後と言えばおもち!という時代みたいで、実際に義理の母から出産後に「明日は大福でも買ってくるね~!」と言われました。
産後、私はケーキ、ピザ、団子をいくら食べようと乳腺炎にはなりませんでしたが、出産ラッシュが重なった回りの友達5人中5人乳腺炎になって苦しんでいました…。体質もあるかもしれませんが、乳腺炎は頻度が高く、慣れない子育ての中、発熱に断乳となると、相当辛い思いをすることは確かなので、お餅は極力避けた方が良いかもしれません。
3、生後5ヵ月頃までは、赤ちゃんに白湯・水は必要ない
【昔】脱水を防ぐために、お風呂上がりに新生児にも白湯を飲ませる
【今】白湯・水は低月齢の赤ちゃんの未熟な消化器官に負担となるので、医学的理由がない限り飲ませない
ひと昔前までは、お風呂上がりや夏の暑い日には新生児でも脱水を防ぐために白湯をあげる…というのが一般的でした。しかし、今は離乳食を始める生後5ヵ月頃まで白湯を含め果汁など母乳やミルク以外のものは未熟な腸管や腎臓に大きな負担をかけることがわかってきています。88%が水分でできている母乳やミルクを十分飲めている赤ちゃんに、白湯を与えることは何のメリットもないということです。
私は祖母に『今の若い人たちは白湯を飲ませないんだから~!暑いんだから、白湯飲ませないとだめよ!」と言われました。母からも飲ませてみな~と軽く言われて、新生時期に数回飲ませてしまいました。
4、ベビーにベビーパウダーは使わない
あせもやおむつかぶれなどの肌トラブル予防には、水分や油分を吸ってくれるベビーパウダーを使うのが定番でした。自分が小さい頃、実家にあったという方も多いのではないでしょうか?
私の娘は真夏生まれなので、おむつかぶれ予防に母親に勧められましたが、今は、ベビーパウダーは赤ちゃんの汗腺を塞ぐ危険性があるとして、医師もおススメしていません。汗腺を塞いでしまうと、汗をかけずに、今後の体温調節機能に影響がでてしまうようです。またベビーパウダーがダマになるとそこから細菌が繁殖して肌トラブルを起こす原因となってしまうこともあるんだとか…。
【まとめ】疑問に思ったことは調べたり相談を!
このように今まで常識とされてきたこともどんどん変わってきています。
きっとこれからも、世界中でさまざまな研究がされて、新しい常識がどんどん出てくるでしょう。今はネットでも本でも簡単に調べられますし、電話一本で保健師さんや助産師さんに聞くこともできます。
疑問や不安に思うことがあれば、ひとりで悩まずにまずは調べたり相談してみてくださいね。